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2015.10.25和牛の行く末
今年に入って和牛の卸売価格が高騰しています。
年末の相場は大変なことになりそうです。
和牛は輸入牛と違い、肥育期間が長く飼料も手間隙もかかります。
平均的なアメリカ産の食用牛は月齢14ヶ月から17ヶ月で出荷されています。
和牛は30ヶ月が標準、ブランド牛ですと36ヶ月以上の月齢で出荷される場合もあります。
牛はおおよそ受精してから12ヶ月で出産されますので、和牛は食肉になるまでに4年近くの日時が必要です。
平成23年に宮崎県で口蹄疫が発生したり、東北大震災の放射能騒動で牛の値段が暴落して、多くの飼育農家の方々が廃業されたり、子牛の種付けをストップしてしまいました。
平成22年に7万4400戸あった飼育農家さんが平成26年には5万7500戸にまで減っています。
口蹄疫、放射能騒動から4年、大幅に出荷頭数が減ってしまい価格が大幅に高騰しています。
A5和牛の東京、大阪の平均枝肉価格(骨付きの一頭丸ごと)が昨年1月には平均で2077円でしたが今年の10月は平均で2600円を大幅に超えそうな状況です。
これだけ高騰しても農家さんの経営は改善されないようです。子牛の価格が異常に高騰していること(日本では子牛を生産する農家さんと子牛を仕入れて肥育して最終出荷する農家さんが分業している)、円安での飼料の高騰、人件費の高騰など本当に大変な状況だと私は感じます。
4年前にこの状況はすでに予想されていたと思っています。政府や農水省の早期の対策や助成金などがあればと感じています。
私としては価格が高騰しても良い肉だけを提供いたしたいとの信念がございますので、手を尽くして良い和牛を仕入れて行きたいと思っております。価格につきましたは皆様のご協力をおねがいする局面があると思っていますので宜しくお願いいたします。
来週には宮崎産のBMS12番(A5は8番から12番まで、12番が最上級)の牛が一頭入ります。このブログでも紹介しますので、ご期待してください。